サッポロ シティ フォーカス

the sight where I met the unconscious of a city, which was crossing the city consciousness.

既知に囲まれて、なお・・・。

071213a

札幌老舗百貨店丸井今井大通館。1975年(昭和50年)竣工。

南1条にも大通りにも面している「まるい」は、職場近くなので取引先へ出かける際も通ります。ピロティ部分のベンチで休む人をよく見かけます。目にする機会が多いと、なんだかよく分かっているような感覚になるのでしょう。触るわけでもないのに、幾度も通ると柱の感触にまで「いつもの」という親しさを覚えます。

071213c_2

サイトの企業情報を見てみました。創業は、1872年(明治5年)。現在の正式名称は、株式会社丸井今井(マルイイマイ)。分割再建中で、設立が2005(平成17)年。

 経営状況について詳細を知る立場にはありませんが、ネット、新聞等で一定の情報は得られます。多い情報の中で、蓋然性の高いものを読んで、脈絡を知りたいとは思います。デパート丸井今井は、よく通る街並みの一角ですので関心はあります。

 新装オープンした道産食品の販売コーナー「きたキッチン」は、地下街オーロラタウンにあり、小さい瓶牛乳などを、通りがかりに購入したりします。若干高めなので、頻繁ではありませんが、広くなった本館地下食品コーナーで、晩御飯の材料を買う時もあります。年に2,3回、職業上必要になる夫の衣類も、まずここで見ます。そういえば、メンズコーナーも今年、新しくなりました。

こうして書くと、随分一つのデパートについてよく知っているようですが、行ったことのない売り場はいくつもあります。ところで、アップした写真の金属の輪は何なのでしょう?綱のようなロープを下げるところでしょうか?今日12月13日、北東側の柱、2箇所にありました。

もうすでに知っている事柄と、あらたな発見が同時に、画面に招かれていて、無心にピントを合わせたり、ぼかしたりしていました。金属の輪ですが、用途が知りたかったというより、なんだか分からないように存在しているものに引かれました。

職場近くの写真、もう大方は撮ってしまっている気持ちになっています。知っているものばかりに見える風景をとると、驕慢な目が写真に現れているような気がします。この金属の輪のように、何かよくはわからないものに出会うと、新鮮な感覚が戻ります。見慣れた場所でも、自分が知らない色々な出来事が形になっているところがあるだろうことを思い出します。

なじみの場所の見知らぬ風景で、きもちが白紙になった日でした。