契約
2005年以来、毎年10月24日に、ここクラーク居住地跡前で、写真を撮っています。繰り返しているうちに、誰かと約束した決まり事のようになりそうです。
工事中の創成川通沿い。史跡の後ろに建っているため、カメラの中で、すっかりなじみになったビル。この春、そのビルで清掃パートを募集をしている事を知り、喜び勇んでダブルワーカーになりました。
夏には、落ちている空き缶やたばこ吸い殻を処分し、雑草を抜き、タイルをデッキブラシでこすり上げ、クラーク博士居住地跡をきれいにしました。
車の通りがまばらな朝6時、札幌の街に響き渡る鐘の音は、神様の声、です。落ち葉を掃く仕事を見ながら、出勤します。
会衆派教会である札幌北光教会。
ところが、夏の途中から、右手首にぐりぐりした痛みが走るようになりました。室内清掃では、多くの気遣いがあります。ある時、ふくらはぎが肉離れを起こし、2週間休みました。その間、雪をよけての早朝出勤の困難を想像し、退職を決めました。別の事情によるものですが、ほぼ同時に、務めた清掃会社とビル管理会社の契約の解除という事態も体験しました。パート就労、清掃業務について、あれこれ考える機会になりました。十人あまりの清掃パートの更衣室兼控室は、3畳ほど。濃いめの空気が、流れる室内。窓べの片隅に、吊り下げ型の水槽から、ポトスが小さな緑の葉をゆらしていました。
あと一週間のダブルワーク。その後は、本業、不動産マーケティング会社の仕事に、専心する予定です。ビルの保全の末端での経験を覚えながら、街並みについても、考えを深めたいと思っています。