サッポロ シティ フォーカス

the sight where I met the unconscious of a city, which was crossing the city consciousness.

笑劇

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ゴールデンウィークは、月の終わりから始まる。消費税増税後初めての月末。受付カードを引くと待ち人数は50人だった。人々が一斉に集う様は桜の開花に似ていた。30日、上昇した気温に持ちあげられて一気に桜がそこここで開いていた。一瞬、気持ちが遠くに飛んだ。

チェーホフ桜の園」の地主ラネーフスカヤが、「真っ白!ああ、私の庭、暗い、うっとしい秋や、寒い冬を越して、またお前は若々しく、幸福で一杯だわ。天使たちがお前を見捨てなかったのね。・・・ああ、わたしの胸や肩からこの重しがとりのけられたら!」というのは、美しい女優が悲哀を込めて語るのではなく、女性に扮した男優が大げさに訴えて笑いを取る場面かもしれない。

桜の園」の横には、喜劇四幕とある。深刻なラネーフスカヤに対して年配で恰幅のいい女性が、もと農奴で競売になった「桜の園」を買い取るロバーヒンを演じて、冷静な突っ込みをいれる。チェーホフが、そうそうこう作ってほしかったんだとほほ笑みそうな絵柄がふと浮かんだ。

なんだか、あれこれと忙しい。忙しいのは有難い事なのだが、ふっとほほ笑む余裕を持ちたいと真夜中にフォトログを、初老の女性があっぷしている。

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