サッポロ シティ フォーカス

the sight where I met the unconscious of a city, which was crossing the city consciousness.

築後130年。

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良質な建築物のリニューアルと保全は、大きな課題です。札幌時計台は、幾度も修繕を重ね耐震補強もされ、都会の中心部にあって、白い下見板を光らせてすっきり建っています。 館内には、創建当初から、改築するごとに変えられた下見板が展示されています。

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平成修理工事は、1995年から1998年にわたるものだったようです。

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館内に展示された写真です。大きくしますと・・・。

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内側も随分改修されています。このとき、創建時の工法がかなり明らかになったようです。

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以前は、米国中西部で流行していた木造建築工法バルーンフレーム構造そのものであろうと推測されていたようです。他のアメリカの工法ポストアンドガーツとの違いは、柱の間に取り付ける大きな横木である胴差がないこと。時計台と同じく胴差がないのがプラットフォームフレーム工法。ポストアンドガーツとは、管材の違いというのがブレスとフォーム。要するに二階部分のつけ方の違いでしょうか。

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しかし、いずれも、在来工法のようにホゾ仕口でくみ上げず、板を釘止めして、壁をつくってゆくやり方といっていいでしょう。平成の修理工事によって、創建当時の太い柱が発見され、壁で支える工法に不安を覚えた日本人技術者が柱も建てるように変更したことが想像されています。ここ札幌時計台においては、設立当初、和魂洋才に見えて、洋魂和才が先立っていたようにも思えます。

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事前に札幌時計台にくるにあたってお電話しますと、営業目的ではなければ、館内の写真をとることに特に許可はいりませんよ。とのことでした。アマチュアの特権で室内をアップさせていただきました。時計台の外では、反射板を持った方や、三脚を持った方と結婚衣装をきた二組が、あちらこちらで撮影をしていました。

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結婚式場のパンフレット作りなのか、雑誌のグラビアなのか、記念撮影なのでしょうか?ドラマやショーフイルムの撮影でもなさそうです。肖像権がきになったので、フォトショップで少し加工した写真をアップします。有名な場所には、筆者も含めて、様々な方がこられるのでしょうから、受け答えにも常に配慮が求められて大変だろうなと推察しました。

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逆光。前にあって光を遮る存在にもまた実存の理由があることに思い至った風景です。