サッポロ シティ フォーカス

the sight where I met the unconscious of a city, which was crossing the city consciousness.

「正しい道」

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植物園近くの事務所に移ってから通勤途上で気になっていた歩道橋の入口に辿りついた。

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通り抜けられない、植物に触れてはいけないとの表示があったが、立ち入り禁止とは書いていない。歩く事にした。同様の判断をしたと思われる親子が後ろから来て、途中で遠くを見ていた。

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 久しぶりで母校に来た。クラ館でカレーを食べた。

 料理を受け取ってから会計をするシステムは、払う方も食券を買わずに済みひと手間省ける上に、漬物等ちょっとした買い足しが売る側のメリットにもなるなと、夫が言う。

 2007年に耐震補強をした他は、ホールにある曲線のしきりも30数年前と変わらない。

 「新しい建物が随分増えて、感じが変わったな。」と呟きつつも、車が止まっている古河講堂を見て、「今も使っているんだな。」と隣で歩く人が言う。

それぞれ別の機会に社会思想史のY教授にレポートを提出しにいったことを思い出し口にしたが、カメラに手が伸びなかった。

思い出す事の多さと、風景がうまく重ならなかった。

帰宅後、「何かと懐かしかった。なんだか、若い気持ちになったな。」と夫がいった。

保苅実写真展 「カントリーに呼ばれて 〜オーストラリア・アボリジニと ラディカル・オーラルヒストリー〜」を観に、北大総合博物館に来たのだ。

なかなか時間が取れず、やっと3時半というぎりぎり、終了2日前。

流し見たという具合で、何かを言うのもおこがましいが、一つ心に止まった。

「太陽が西に沈んで東から上るように、西から東に行くのが正しい道で、そこを横切って北から南に、ことわりもなく入ってきたイギリス人の道が間違った道。」という保刈実が聴いたアボリジニの言葉。

暮らしの中で語られる歴史の正しさを思う時、私たちもまた歴史上の一点だと気づく。

元の理学部である総合博物館を出て、クラーク会館西側奥。農学部敷地内に始まる歩道橋。渡った向側に静かな風景が広がっていたが、幹線道路に通じる道はなかった。

留学生会館に続いているのかもしれない。

異国の人が自転車で抜けて行った。

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