新川河口
昨年4月20日に、新川左岸を歩きました。河口へゆく途中で道がとぎれていました。対岸の道を車が抜けてゆくのを見て、向こう側から接近しようと思って一年経ちました。右岸の道は、川と海が出会う場所に繋がっていました。
なぜ、河口が気になるのでしょう?川の水が海に流れ込むという現実の現象をみたいと思いました。昨年は、流れ込んでいるようには見えませんでした。むしろ、海の波が川の水を押し上げているように見えました。今年は、雪解けの勢いか、川は川で海への波を作っていました。川の波に海の波がかぶさっているように見えます。波と波がぶつかるのは、固体と固体がぶつかるのとも、流水が静かな水面に流れ込むのとも違うようです。高い方の波の下に、低い波が重なってゆくらしい。川の波と海の波は、重なりつつすれ違ってゆきますが、互いの振動数や位相の影響を受け合うようです。新しい集まりに自分が加わるときも、見知らぬ人が自分の属する集団に加わるときも、人々の心の波動も似たような作用を起こしているのかもしれません。新たな出発の春、河口を見て落ち着きました。
新川側です。残雪の手稲山稜線が優れた筆跡のようにくっきりしています。画面向かって左側は「札幌市西部スラッジセンター。」水再生プラザから発生及び搬入される下水汚泥を、集めて脱水・焼却処理しているようです。
船着き場でしょうか。砂の向こうは、海近くの灌木。風の強さで背丈が抑えられています。
植物が育つにいい条件が少ない場所の木々。一生懸命ないのちを感じました。