Here and there。
庭の桜が、心を高くあげて、夕空へ向かって、ひらいていた。
さて、これは、4月30日、江差の櫻。北海道も南にゆくと、どこか和風だ。
松前までゆくと、さらに江戸情緒に遡る。
少しだけ開いているのが、奥ゆかしかった。
ライトアップされた松前城夜桜は、女優のように少し作り物めいていた。
翌日の朝。咲き方からして、生け花のような風情。栞のようだ。
撮影技術を訓練する。すこし構えすぎてしまった。
これは、圧巻だった血脈桜(けちみゃくざくら)。とれてないな・・・。
何百年もここにいた幹から、皮膚のような花びら。
うすくも、ふくよか。
札幌に戻って、5月5日。農試公園。
歴史が薄いひらべったさが、気楽にも思えた。
みな、小学生のような桜たち。
同日の旭山公園。ここは、幾分、住み継がれて、落ち着いて見えた。
夕日に、凛と向かっていた。