サッポロ シティ フォーカス

the sight where I met the unconscious of a city, which was crossing the city consciousness.

あきないの小春日和。

 矢野顕子の歌で、伊勢丹を歌った曲があるそうです。随分前、テレビで本人が話していました。確か、はなまるマーケットにゲスト出演した時だったと思います。別に広告を頼まれて作った訳でもなく、ただあまりに好きなので作ったとか・・・。どんな曲なのだろうなと、思いつつまだ聴いた事はありません。が、その気持ちなんとなくわからなくはありません。生活圏内にある、なじみの場所を謳いたい。

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 このブログも、そんな気持ちで書くとき、楽しんでいる気がします。十年前から、南2条で仕事を始めた私にとって、札幌丸井今井は使い慣れたオーブンのようです。失礼な言い方でしょうか・・・。ちょっと、ご馳走にしたい時欠かせない。

 事務所で小さなパーティを開くとき、材料を買いに走ります。旬の野菜から、洋風では定番のオリーブ、和風ではいくらと鮭をこうじであえた荒波造り、湯葉のお刺身、いつ行ってもおいしい食材に出会います。

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 創業はなんと、明治5年。札幌の発展とともに、商っておられる老舗です。夫の母も、第一高女卒業後、勤めた経験があります。87の今でも、洋服の片付けや、物の整理には一家言あります。結婚以来、よく連れて来てくれました。お使いものも、ここで済ませる事が多かったような気がします。

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   繰り返しになりますが、今は何の縁故もありませんし、お仕事先でもありません。だからといって、いいと思う店をいいと言えないのも、おかしな気がします。先に取り上げさせて頂いた矢野顕子さんも、商品券一枚頂いていないようです。

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 直接、自分が使うものではないけれど、いくつか暖かい場所があります。まず、外の手すり。

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 地下食品売り場へ通じるエスカレーターの手前においてある、小さな椅子。

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 ステップフロアで繋がる直近のスペースには、長いベンチがあります。        

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  端の方は床までの距離がほとんどなく、幼稚園に入る前の小さい人達がよく腰掛けています。

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これらの写真は、広報担当の方の許可を頂いて取らせていただきました。 

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 大修館書店によると商いの語源は、どこからも目立つ高殿としての、殷の国都だそうです。のちに、殷が亡びてその亡民が行商を業とした所から、あきないの意味を表すようになったそうです。

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 デパートに入ると、人様に喜んでもらうよう誠実にがんばる、商いの勇気を頂くことがあります。