緑陰。
木から生まれた住まい。明治10年代前半、旧薩摩藩士永山武四郎が、屯田事務局長時代、私邸として建築。
サッポロファクトリーの東側。ひっそり姿を整えられた木々。 ひかりの庭。 見知らぬ子供たちを、住人に見せてしまう家。 玄関で見守る母子像。 ・・・静かにね。 階段の上、個室の手前で、 ひと呼吸。 戸外へ開くこころ。 つなぎ間。 戸外は、緑の別室。 明治44年(1911年)、三菱合資会社が、取得。貴賓室として使用。和洋折衷にも、前向きで美しい努力が感じられる。 1985年、 札幌市 1985年、北海道有形文化財に指定される。 昨年9月に着手した保存改修工事は、2006年3月完了。畳の匂いが新しい。 自然の中で。 自ずと然る。 受け入れる。 残る。 綺麗に保つ。 手入れされている。 冬暖かく、夏涼しいアトリウム。 憩う。
生活必需品(野菜)も売っていた。 作業をしている方も居られた。 1865年、幕末鎖国下の日本から、ひっそり英国留学した村橋久成。 帰国後、開拓使のひとりとして、ホップや麦の栽培と醸造所を作る。 東京の官園で栽培され建設される予定だったらしいこれらが、北海道にこそ適しているのを見抜いたという。 引き継ぐことは、何なのか・・・。 帰り道の公園に、子どもと保母さん。 葉のそよぎが、見守っている。 その先に、残してほしい建物。 由来。 葉ずれの音がした。